お葬式
今、告別式から帰って参りました。
ご夫婦で新規就農をされて頑張っていた、旦那さんのほうが亡くなられたのです。
すごく農業をがんばっていらっしゃって、ご家族も大変そうながら愛ある、幸せなご家庭に見えました。
昨日、訃報を聞いてから、私は焦りました。
服装のこと、お金のこと…。
今朝、目覚めてから、
「お葬式苦手だ、苦手だ」「夜は自治会の集まりもあるし、明日も遠出するし、気持ちとか時間に余裕がないかも知れない」と繰り返す私に、
長男は
「そんなに嫌なら、行かずにお祈りししてあげるだけでいいんじゃない」
とアドバイスしてくれました。
でも私は「残されたお子さんのこととか心配だから、お香典を渡したい」
夫は「結局、お金として向こうに入るのは、わずかな額。そんなに自分がどうにかしようなんておこがましい」
と言っていました。
そんなこんなで、悩みながら、
朝は、家を出る時、娘に「靴下を履いて!」と急かして泣かせてしまい、(娘は園に預けました)
会場に着くまで、
「自分は冠婚葬祭、TPO苦手だ」「苦手で嫌なものは行かないほうがいいんじゃないか」「行かなければならないで行っているなら行かないほうがいい」「自分はそんなに悲しんでいるわけじゃないのに、資格がない」「この世からお葬式とかお通夜とか無くなればいい」
とか、そういうことを考えていました。
でも、無事、時間にも間に合って着いて、ほっとしました。
会場のドアに映る自分を見て、
自分の格好も、別に場違いじゃない感じで、ほっとしました。
人が死んだ時もどかしいのが、
私は絶対、
奥さんやお子さんたちと同じ気持ちになれないことです。
何をしたらいいか分からない。
亡くなったご本人に「ご家族のことを任せて」なんて言えない。自分にはそんなこと出来ない。
なのに親しいふりして、告別式に来て、なんの意味があるんだろう?
形式で来てるんじゃないか、
この時間があったら、掃除したり本を読んだりしたかったろう、
夫の亡くなった妻を、
お父さんのいなくなった子どもの姿を見て、
感動して涙するのは、
彼らを物見しているだけじゃないか。
こういう場で着れるように、若い頃、働いていた頃、伊勢丹で買ったコートが役に立った。
たった数時間の着用でクリーニングに出してしまう費用が勿体無い…
…
お葬式に行って良かった。
会場は雲仙市吾妻町。あそこらへんは好きだ。
お葬式に行ったことで、
ほんの少ししか知らなかったご本人のこと、ご家族のことを、もう少し知れた。
浄土真宗のお坊さんがロックな感じで良かった。お念仏は気持ちいい。
私は、あくまで、ただの脇役として、
そう、
気持ちがわからなくていいんだ。
…
by hspringcomes | 2018-03-03 14:21 | 身辺・近況